陸マイラーをやめた理由は?損しないポイント活用術を解説!

陸 マイラー やめた
ライター:山田

一時期、SNSやブログで話題をさらった「陸マイラー」という生き方。飛行機に乗らずとも、日常の買い物やポイントサイトを駆使してマイルを貯め、タダで旅行を楽しむ――そんな夢のような世界に、あなたも一度は憧れたことがあるのではないでしょうか?

しかし、制度の改悪、複雑な仕組み、限られる特典枠…。実は陸マイラーとして得をし続けるには、多大な労力と知識が求められる現実もあるのです。

この記事では、「陸マイラーをやめた人たちのリアルな声」とともに、ポイントやマイルとの新しい付き合い方を解説していきます。今の時代に本当に得する方法は何か? あなたの“お得の常識”を見直すヒントが、きっと見つかります。

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陸マイラーは本当に得なのか?現実を知って考え直した理由

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陸マイラーとは?仕組みと流行の背景

陸マイラーとは、飛行機に乗らずに、主にポイントサイトやクレジットカード利用を通じてマイルを貯める人たちのことを指します。特にANAやJALのマイルを対象に、ポイントサイトで広告案件をこなしたり、クレジットカードを使って日々の買い物でポイントを貯め、それをマイルに交換することで“無料で飛行機に乗る”ことを目的としています。

2010年代後半からSNSやブログを通じてブームになり、「年間10万マイル貯まる!」という謳い文句が多くの人の興味を引きました。クレジットカードを複数枚持ち、ポイントサイトを駆使して効率的にポイントを貯めるテクニックが“賢い節約術”として取り上げられ、一種の副業やライフスタイルとしても注目を集めました。

しかし、最近ではこのブームも陰りを見せています。理由は様々ありますが、制度の変更、ポイントの改悪、そして“陸マイラー活動”自体のハードルの高さに気づく人が増えてきたためです。かつては得に見えたこの活動も、実は多くの時間と手間、そして神経を使うものでした。

流行の裏には、現実の“地道さ”と“限界”も潜んでいたのです。

時間と手間がかかりすぎる!日常に潜む“陸の落とし穴”

陸マイラー活動を始めると、最初はお得感にワクワクするものです。しかし、すぐに気づくのが「とにかく面倒くさい」という現実。ポイントサイトの案件をこなすにも、細かい条件や期限を守る必要があり、思ったより時間がかかります。たとえば「○○のサービスを○○日間利用」など、注意書きをよく読まずに失敗する人も少なくありません。

また、クレジットカードの申し込みも、ただ申し込めばいいわけではありません。審査がありますし、カードごとに管理が必要です。利用金額の条件、キャンペーン期間の制限、支払い漏れがないかなど、気をつけることが山ほどあります。

さらにマイルへ交換する際にも複雑な手順があり、「ポイント→中間サイト→マイル」といった何段階もの手続きを踏む必要があります。しかも、交換に数週間かかる場合もあり、タイムラグがストレスに感じる人も多いです。

家事や仕事の合間にこれらをこなすのは、実はかなりの負担。「マイルを貯めるために時間を失っている」――そんな矛盾に気づいたとき、陸マイラーをやめようと考える人が増えているのです。

ポイント改悪と交換レートの実情

かつては「100円で1マイル」など高還元率だったポイント制度も、最近では改悪が続いています。たとえばポイントサイトでの報酬が下がったり、特典案件がなくなったり。さらに、マイルへの交換レートが悪くなるケースも増えており、これが陸マイラーたちにとっては大打撃となっています。

たとえば、以前は1ポイント=1マイル相当で交換できていたものが、今では0.6マイル分にしかならないなど、価値が目減りしています。また、交換に上限が設けられたり、キャンペーン終了により大幅にマイルが減ったといった声も多く聞かれます。

これにより「頑張って貯めたのに、昔ほどの価値がない」という現象が起こり、「やる意味ある?」と疑問に思う人が増えました。特にANAマイルへの交換は複雑かつルートの維持が困難になり、以前のように「ソラチカルート」といった裏技的手法も廃止・縮小傾向にあります。

「労力に見合ったリターンがない」と気づくと、陸マイラーから距離を置くのは自然な流れかもしれません。

ANAマイルが貯まりにくくなった現実

かつて陸マイラーにとって“夢の通貨”だったANAマイル。しかし現在では、貯める手段が少なくなり、交換ルートも限定されるなど難易度が上がっています。かつて存在した「ソラチカカード」を使った高レートの交換ルートも、制度変更により廃止され、現在では最大でも0.75レートが一般的。つまり、同じポイント数でも得られるマイル数が減ってしまったのです。

また、ANAカードのポイント還元率も見直され、マイル移行手数料が必要だったり、年会費が高かったりと「コスパが悪い」と感じる人が続出。さらに航空券のマイル必要数も見直され、繁忙期などは通常よりも多くのマイルが必要になるケースもあり、実質的に「使いにくく」なってきています。

このような変化の中で、「以前ほどANAマイルにこだわる理由がない」と感じ、別のポイント制度やキャッシュバックにシフトする人も多いのです。

陸マイラーをやめて得た「時間」と「自由」

陸マイラー活動は、続けているとどんどん生活の一部を占めるようになります。案件チェック、ポイント確認、カード利用の最適化、マイル計画など、頭を使い続けなければなりません。これが精神的な負担となり、「マイルの奴隷みたいになってる」と感じる人もいます。

筆者自身もかつては年間10万マイル以上を目指して活動していましたが、ふと「これって本当に得してるのか?」と自問するようになりました。結果的にやめてからは、時間的な余裕が増え、ストレスも激減。さらに、無駄な消費が減り、家計の見直しにもつながりました。

今では「マイルのために動く」のではなく、「必要なときにマイルを使う」というスタンスに変えたことで、生活の満足度が上がりました。「マイル中心」から解放された結果、逆に本当の意味での“お得”に気づけたのです。

陸マイラーはもうオワコン?ブームの終焉とその理由

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SNSで流行った陸マイラーの終焉

一時期、Twitter(現X)やInstagramを中心に「年間20万マイル達成!」「0円でハワイ旅行!」といった陸マイラーの華やかな投稿が多く見られました。キラキラした画像や成功談がバズり、こぞって参入する人が増えたのです。

しかし、現在ではそのような投稿も激減しています。その理由は単純で、「以前のようにうまくいかなくなった」から。制度変更やポイント改悪によって、同じ努力をしてもマイルが貯まりにくくなったため、SNS映えするような成果が出にくくなりました。

また、陸マイラーの手法が世間に広まりすぎたことで、企業側が対策を取り始めたのも大きな要因です。過度なキャンペーン乱用に対しては制限や廃止が行われ、個人が大きく得をすることが難しくなったのです。結果、「稼げるから続けていた人たち」が離脱し、ブームは静かに終焉を迎えました。

キャンペーン頼りの不安定な制度

陸マイラーの活動は、実はキャンペーンに大きく依存しています。ポイントサイトやクレジットカードの「入会キャンペーン」や「高還元案件」が主な原動力で、これらがなければ十分なマイルを貯めるのは難しいのです。

ところが最近では、キャンペーンの数も少なくなり、条件も厳しくなっています。例えば以前は「新規登録+5,000円利用で5,000ポイント」だったものが、今では「3ヶ月以内に10万円利用+抽選で1,000ポイント」など、ハードルが上がってきました。

このように、キャンペーンがなくなると陸マイラーとしての活動も停滞します。安定してマイルを貯め続けることが難しくなるため、趣味として楽しんでいた人たちも徐々に離れていきました。結局、システムの不安定さが「オワコン化」の一因となっているのです。

陸マイラーの「やりすぎ」によるサービス終了例

陸マイラーたちが“やりすぎた”ことによって、実際にサービスが終了したケースもあります。特に問題となったのが、ポイントサイトを経由した「無理な自己アフィリエイト」や、「短期間で複数のカードを発行しては解約する行為」です。

企業としては、こうした一部の“過激なユーザー”のせいでコストが膨らみ、本来のサービス提供が困難になる事態に陥りました。その結果、「○○経由でのポイント付与は終了」や「キャンペーン自体の廃止」などが相次ぎました。

また、過剰なポイント利用が原因で、カード会社の審査が厳格化されたという話も。これは他の利用者にも影響を与えるため、陸マイラーへの風当たりはますます強くなっています。結果的に、自ら首を絞めてしまったとも言えるのです。

政策変更やルール改定で一気に崩壊

近年、政府のキャッシュレス推進政策や金融庁の規制強化の影響で、ポイント制度やカード特典に関するルールが大きく変わりました。たとえば、過剰なリボ払い誘導や、実質的に金銭を得られるようなポイントの付与に対しては、規制がかかるようになっています。

その結果、以前ほど大胆なキャンペーンを実施できなくなり、カード会社やポイントサイトの戦略も大幅に見直されました。これによって、陸マイラーが活用していた「裏技的な手法」はどんどん通用しなくなっています。

さらに、航空会社自体も利益重視の方向にシフトし、マイルの改悪が進みました。必要マイル数の増加、特典航空券の枠の縮小、繁忙期のマイル加算など、「貯めても使えない」状態が顕著になり、活動そのものの魅力が薄れているのです。

なぜ「今から始めるのは遅い」と言われるのか?

「陸マイラーに今から参入するのは遅すぎる」と言われる理由は、すでにシステムが成熟し、抜け道がふさがれてしまったからです。かつては情報さえ持っていれば大量のマイルを得られた時代もありましたが、今ではその手法が周知されすぎて企業側に塞がれています。

また、SNSやブログなどで発信される情報も減り、最新の攻略法を得る手段も限られてきました。さらに、マイル制度のルール変更に追いつくためには相当な時間と知識が必要で、「副業」としても割に合わないケースが増えています。

陸マイラーの世界は、ある意味で“情報戦”です。しかしその情報の価値が下がり、実際の行動が難しくなった今、「これから始めてもメリットが少ない」という声が主流となっています。

陸マイラー最強カード神話の真実と限界

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陸マイラーに人気のクレジットカードとは?

陸マイラーにとってクレジットカードは“武器”とも言える存在です。特にマイル還元率が高く、ポイント移行がしやすいカードが人気を集めてきました。代表的なものには、ANAカード(ANA VISAワイドゴールドなど)、JALカード、SPGアメックス(現マリオット・ボンヴォイ・アメックス)、さらには楽天カードなどが挙げられます。

これらのカードは、通常の買い物でもポイントが貯まり、それをマイルに交換できる点で陸マイラーに支持されてきました。さらに、入会キャンペーンで大量のボーナスポイントをもらえることもあり、「1枚で1万マイル以上がもらえる」というケースも少なくありません。

特にSPGアメックスは、マリオットポイントを通してANAやJALなど複数の航空会社のマイルに交換できる「万能カード」として絶大な人気を誇っていました。しかし、2022年以降は改悪が進み、年会費の高騰や特典の見直しにより、かつてのような“最強カード”とは言いがたい状況になっています。

カード選びは重要ですが、それだけでマイルを劇的に増やせる時代は終わりを迎えつつあるのです。

マイル還元率だけで選ぶと失敗する理由

クレジットカードを選ぶとき、多くの陸マイラーが重視するのが「マイル還元率」です。たとえば、100円につき1マイル貯まるカードなら、日常の買い物でも効率よくマイルが貯まると考えがちです。

しかし、実際には還元率“だけ”を見て選ぶと落とし穴があります。というのも、マイルへの移行には“移行手数料”がかかるカードもあり、その分コストがかさみます。また、年会費が高額なカードの場合、マイルをしっかり活用できなければ「元を取れない」ことも珍しくありません。

さらに、カードによっては「年間○万円以上の利用がないと高還元が維持されない」など、隠れた条件がある場合もあります。こうした条件を見落としてしまうと、思ったよりマイルが貯まらなかった…というケースに陥ることも。

つまり、還元率の数字だけではカードの真価はわからないのです。利用スタイルや生活費の支出パターンに合ったカードを選ぶことが、本当に“お得”な選び方なのです。

ANAカード・JALカード・マリオットカードの比較

代表的な陸マイラー向けカードとして人気なのが、ANAカード、JALカード、マリオット・ボンヴォイ・アメックスの3種類です。それぞれの特徴を簡単に比較してみましょう。

カード名還元率移行手数料年会費特徴
ANA VISAワイドゴールド約1.3%(マイル換算)年6,600円約15,400円安定した高還元・ANA特典あり
JAL CLUB-Aカード約1.0%無料(JALマイル専用)約11,000円JAL便利用者に特典多数
マリオット・ボンヴォイ・アメックス約1.25%(ポイント→マイル)無料(マリオット経由)約49,500円ホテル宿泊特典が強み

それぞれメリットはありますが、年会費の負担や移行手続きの複雑さなど、使いこなすには一定のスキルと知識が必要です。とくにマリオット系はホテル利用が前提となるため、「飛行機しか乗らない人」にはやや過剰なスペックになる可能性も。

自分がANA派かJAL派か、旅行スタイルは国内中心か海外メインかなどを踏まえて選ぶことが重要です。

楽天カードは本当に陸マイラーに向いてる?

楽天カードは「年会費無料で還元率も高い」として、多くの人が最初に手にするクレジットカードです。楽天市場の買い物でポイントが+2倍以上になることもあり、使い勝手の良さは間違いありません。

しかし、楽天ポイントをマイルに交換するとなると話は別です。楽天ポイントはANAマイルへの交換しかできず、その交換レートは2ポイント=1マイルと非常に悪い。つまり、せっかく貯めたポイントが半分になってしまうのです。

また、楽天カードはマイル目的で使うよりも、楽天経済圏で生活全体のコストを下げるためのカードとしてのほうが向いています。楽天トラベル、楽天モバイル、楽天銀行などと連携することで、ポイントが効率的に貯まりやすく、現金同様に使えるのが魅力です。

結論として、楽天カードは「陸マイラー向き」ではなく、「ポイント経済圏でのコスパ重視派」におすすめのカードと言えるでしょう。

陸マイラーにとっての「最強カード」は存在するのか

陸マイラーたちの間でよく話題になるのが「最強カードはどれか?」という問い。しかし、現実には“誰にとっても最強な1枚”というカードは存在しません。なぜなら、マイルの貯め方・使い方・ライフスタイルが人それぞれ異なるからです。

例えば、年間数百万円単位でクレカ決済する人にとっては、多少年会費が高くても高還元のカードが有利です。一方で、日常の買い物程度しか使わない人にとっては、年会費無料のカード+ポイントサイト活用の方がコスパは良いかもしれません。

また、マイルを“海外旅行で使いたい”のか、“国内出張で使いたい”のかによっても、最適なカードは変わります。さらに、2020年代以降は制度の改定も多く、1年前の“最強カード”が翌年には微妙になっていることも珍しくありません。

重要なのは、他人の情報ではなく“自分に合った戦略”を持つこと。SNSの評判やランキングに流されず、自分の使い方に合ったカードを選ぶ姿勢が、これからの陸マイラーには求められるのです。

陸マイラー卒業後に考えるべき新しいポイント活用法

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キャッシュバックとマイルはどっちがお得?

陸マイラーをやめたあとに多くの人が悩むのが、「今後は何を目的にポイントを貯めるか?」という問題です。真っ先に候補に挙がるのが「キャッシュバック型のポイント還元」と「マイル交換型」の2択です。

マイルは確かに夢があります。少ないコストで海外旅行ができたり、ビジネスクラスに乗れたりします。しかし、現実には「座席が取れない」「必要マイルが多すぎる」「特典航空券の予約が面倒」といったデメリットも存在します。特に航空業界のルール変更や繁忙期の制限などが加わると、せっかくのマイルも“宝の持ち腐れ”になりがちです。

一方、キャッシュバック型は、貯めたポイントをそのまま現金として利用できるため、シンプルでわかりやすいのがメリットです。たとえば、1ポイント=1円でそのまま口座に振り込まれたり、カード支払いに充当できたりする仕組みは、日常生活の家計改善にも直結します。

理想は、「日常ではキャッシュバック」「旅行前だけマイルに集中」というように、状況に応じて使い分けること。陸マイラーのこだわりを一度手放すことで、より柔軟で現実的なポイント活用が見えてくるでしょう。

陸マイラーから「楽天経済圏」への移行

最近注目を集めているのが、「陸マイラーから楽天経済圏へ移行する」という戦略です。楽天経済圏とは、楽天が提供する各種サービス(楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行・楽天証券など)をまとめて活用することで、効率よく楽天ポイントを貯める生活スタイルのことです。

楽天ポイントは汎用性が高く、楽天市場での買い物はもちろん、街の加盟店やスマホ決済(楽天ペイ)でも使えます。また、ポイント投資にも使えるため、「貯める・使う・増やす」のすべてが1つの経済圏で完結します。

陸マイラーが楽天経済圏に移る最大のメリットは、「手間が少ない」こと。クレジットカードやポイントサイトの複雑な管理が不要で、日常生活の支出を見直すだけでポイントが貯まっていきます。

また、マイル交換のような煩雑な手続きも必要なく、貯まったらすぐ使えるのも魅力です。結果的に「ポイントを効率よく使える喜び」に気づく人も多く、今では多くの元陸マイラーが楽天経済圏へと“卒業”しています。

サブスクや固定費で効率的にポイントを貯める方法

マイルの代わりに“現実的にポイントを貯める”方法として注目されているのが、サブスクや固定費のクレカ決済によるポイント蓄積です。たとえば、以下のような出費は毎月発生し、確実にポイントが貯まります。

支出項目平均月額対応クレカ例
スマホ代3,000〜10,000円楽天カード・dカード
サブスク(Netflixなど)1,000〜3,000円Amazon Mastercardなど
光熱費・水道代10,000〜20,000円三井住友カードなど
通信費(Wi-Fi)5,000〜7,000円au PAYカードなど

これらを全てポイント還元付きのクレジットカードでまとめれば、特別な努力をしなくても毎月1,000〜2,000ポイント程度は安定して貯まります。年間にすれば1〜2万円分の“実質値引き”になるため、旅行やマイルに縛られず、お得感を得られるのです。

「頑張って貯める」よりも「何もしなくても貯まる」仕組み作りこそ、元陸マイラーにふさわしい新しい視点なのです。

ホテル系ポイントの活用(マリオット・ヒルトンなど)

マイルを貯めるのをやめたあとにおすすめなのが、ホテル系のポイントプログラムです。特にマリオット・ボンヴォイやヒルトン・オナーズなどのプログラムは、ホテル宿泊でポイントが貯まり、特典宿泊にも使える点で旅行好きにとっては魅力的です。

たとえば、マリオット・ボンヴォイでは1泊ごとにポイントが貯まり、5泊目無料の特典などもあり、うまく活用すれば国内・海外の高級ホテルにも手が届きます。しかも、これらのポイントは航空マイルにも交換可能なため、柔軟性も高いのがポイントです。

また、ヒルトンではアプリ予約でダブルポイント、上級会員特典での朝食無料やレイトチェックアウトなど、“マイルにはない快適さ”が提供されます。宿泊のたびに実感できる特典があるため、「貯めている実感」や「使う喜び」を感じやすいのです。

飛行機だけでなく、「ホテルを目的に旅をする」というスタイルも増えてきており、これからの旅スタイルには、ホテルポイントが強い味方になるはずです。

ポイントは“使う”時代へ!陸マイラーからの進化

かつての陸マイラーは「マイルをいかに貯めるか」にこだわっていました。しかし今、時代は「貯める」より「使う」へと変わりつつあります。なぜなら、ポイントやマイルもインフレの影響を受け、年々その価値が下がる傾向にあるからです。

たとえば、同じマイル数でも「昨年はビジネスクラスに乗れたのに、今年はエコノミーしか無理」というような状況も増えています。つまり、“貯めすぎて損する”時代になっているのです。

そのため、貯めたポイントは「タイミングよく使う」ことが何より重要です。欲しいものがあるときに使う、旅行に行くなら早めに予約する、特典をフル活用するなど、“使い切る技術”が求められています。

陸マイラーを卒業した人にとって、この考え方の転換こそが“本当の得する生き方”への第一歩になります。「ポイントは貯めるものではなく、使ってこそ価値がある」。このマインドが、今後のライフスタイルのカギになるでしょう。

今後のマイルの賢い付き合い方とは?もう「貯めるだけ」は古い

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貯めるより“使う計画”が重要な理由

かつての陸マイラー文化では、「とにかく貯める」が正義でした。何万マイル、何十万マイルと貯めることに情熱を注ぎ、それ自体が一種のステータスとなっていた時代もあります。しかし、制度変更やインフレ、特典改悪が進んだ今、「いつ、どう使うか」がより重要になってきています。

たとえば、せっかく貯めたマイルも、必要なときに使えなければ意味がありません。特典航空券の予約枠は限られており、特に人気のある繁忙期(年末年始、GW、夏休み)などは争奪戦。さらにマイルの有効期限もあるため、使わないまま失効してしまうことも。

そこで大切なのが“マイルを貯める目的”と“使うタイミング”を最初から決めておくことです。たとえば「来年の夏に沖縄旅行をしたい」「3年以内に家族でハワイへ行きたい」といった具体的な計画があれば、逆算して必要なマイル数を把握し、効率的に貯めることができます。

マイルは“ためること”よりも“使い切ること”にこそ価値があります。これからは、貯める量よりも、使う計画のうまさが求められる時代なのです。

陸マイラーじゃなくてもマイルは貯まる?

「陸マイラーをやめたらマイルが貯まらない」と思っていませんか? 実は、特別なテクニックを使わなくても、日常生活の中で自然とマイルを貯める方法はいくつもあります。

たとえば、ANAマイルやJALマイルは提携クレジットカードを利用するだけでも十分に貯まります。スーパーやコンビニ、ネットショッピングの支払いをANAカードやJALカードに集約することで、毎月コツコツとマイルが増えていきます。

また、航空会社のマイレージ会員プログラムに登録しておけば、実際に飛行機に乗ったときにもマイルが加算されます。ビジネスで出張が多い人や、帰省や旅行で年に数回飛行機を利用する人なら、これだけでもけっこうなマイルが貯まります。

さらに、ホテル予約やレンタカー、食事予約などでもマイルが貯まる提携サービスが充実しています。要するに、“陸マイラー的な努力”をしなくても、普段の生活の延長線上でマイルは自然と貯まるのです。

海外旅行で得するマイルの使い方

マイルの最も効率的な使い道としてよく知られているのが「海外旅行の特典航空券」です。特にビジネスクラスやファーストクラスに乗る場合は、現金で買うと数十万円〜100万円以上することもありますが、マイルであればその一部で済みます。

たとえばANAのマイルを使えば、ハワイ(ホノルル)往復ビジネスクラスは65,000〜80,000マイル前後で発券できることも。繁忙期を避ければ、お得なマイル数で特典航空券が取れるチャンスもあります。

また、海外旅行ではホテルやレンタカーも高くつくため、提携サービスでのポイント利用や割引も重要です。ANAマイレージクラブやJALマイレージバンクには、こうした海外提携サービスが多く、使い道は多彩です。

注意点としては、マイルで発券した航空券でも空港使用料や税金は別途必要であること。また、日程の変更やキャンセルには手数料がかかる場合もあるため、予約の際は計画的に行うことが求められます。

陸マイラー的思考を捨てて賢く楽しむ旅の提案

陸マイラーの頃は、どこへ行くにも「マイルで行ける場所」が前提でした。しかし、この考え方を一度手放すと、旅の自由度が一気に広がります。行きたい場所に行く、泊まりたいホテルに泊まる。そこにマイルやポイントが使えればラッキー、というくらいの柔軟さがちょうどいいのです。

そのためには、「マイルありき」ではなく「旅行プランありき」で考えることが大切です。行きたい場所をまず決め、マイルやポイントで一部を補助する程度にとどめれば、計画も立てやすくなります。

たとえば、LCC(格安航空会社)を利用すれば、国内旅行なら1万円以下で往復できることも多く、マイルを使うより現金のほうがコスパが良い場合もあります。逆に、ハイシーズンの海外旅行ではマイルの価値が最大限に発揮されることもあるため、場面ごとに「使い分ける力」が重要です。

“陸マイラー的思考”を捨てることで、「旅を楽しむ」という本来の目的に集中できるようになります。

今後のマイル戦略は「柔軟性」がカギ

今後、マイルの世界で成功するために求められるのは、「柔軟性」です。制度は変わる、ポイントの価値も変わる、航空業界のルールも変わる――そんな流動的な環境で、1つの手法に固執することはリスクになります。

だからこそ、「複数のポイント制度を使い分ける」「現金・マイル・ポイントを柔軟に組み合わせる」ことが重要になります。楽天ポイント、Tポイント、dポイント、Pontaなどの共通ポイントも活用しながら、状況に応じて「一番お得な方法」で旅や買い物を楽しむ――これがこれからの主流になるでしょう。

特に注目すべきは、「即時性」と「利便性」。たとえば、クレジットカードのポイントをそのまま旅行代に充てる、もしくは現金化して必要な支出に使うなど、“待たずに得をする”使い方が増えています。

もう「貯めること」だけが目的ではなく、生活全体を見渡して「賢く使う」力が求められる時代。これからは、柔軟な発想でマイルやポイントを使いこなすことが、最も“お得な人”への近道なのです。

「陸マイラーをやめた理由は?損しないポイント活用術を解説!」のまとめ

陸マイラーという生き方は、一見すると「賢く節約して旅を楽しむスマートな方法」に見えます。しかし実際には、多くの時間と手間、そして制度の理解や継続的な情報収集が求められる、決してラクなものではありませんでした。

制度の改悪やキャンペーンの縮小、マイルの使いにくさなどを理由に、やめる人が増えているのは現実です。筆者自身も“マイルに振り回される生活”から離れてみて、改めて「ポイントの使い方」や「生活の質」を見直すきっかけになりました。

今はもう「貯めるだけ」の時代ではありません。マイルもポイントも、“どう使うか”が重要な資産です。キャッシュバックや楽天経済圏、ホテルポイント、固定費の最適化など、自分に合った方法で活用すれば、もっとシンプルに、そして確実にお得な生活が手に入ります。

陸マイラーというスタイルに縛られず、ポイントを“生活を楽しむためのツール”として使いこなしていくこと。それが、これからの時代を生きるうえでの「最も賢い選択」なのかもしれません。

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